全身愛撫習作
「ぼくフェラさせる!」
辺りに唾を撒き散らしながら、一人の中年男がそう叫ぶと、セシルの上に跨った。
「嫌ッ! そんなことやめっ、ヴェッ!?」
セシルの意志など最初から存在しないかのように、男は長大な陰茎をセシルの口へと押し込んだ。腐臭と苦味が一気に口内へと溢れていく。咄嗟に舌で押し戻そうと試みても、表面にこびり付いた痴垢の味をより強く感じるだけだった。セシルの視界は男の弛んだ腹で覆われてしまい、何も見えない。周囲を囲む男達の歓喜に満ちた叫び声と、ぐちゃぐちゃと汚らしい水音だけがセシルに現状を伝えている。
「ぐっ……おぇっ……ゲエエッ、や、やえ゛えっ!」
「セシル君どうしたの? 一生懸命お口動かして、これ以上ぼくを幸せにしないでよ」
出ちゃいそう、と男はゲラゲラと笑い転げていた。セシルは怒りに任せて躰を暴れさせたが、大の字に広げられて硬く縛られている手足が自由になることはなかった。
「頑張り屋のセシル君にごほうびをあげようよ」
セシルの喉を陰茎で押し潰している男は、後ろを振り返ると他の男達に呼びかけた。男達は手を叩いて喜ぶと、セシルの周りに集まっていく。
「じゃあ右乳首!」
「僕は左!」
「ちんちん責める!」
「う゛ぐうぅう゛うぅっ!?」
男達から触れられるだけで、スタンガンで撃たれたような快楽がセシルを突き抜けた。数日間の監禁で開発された躰は、男達の望むように快楽を受け取っていく。乳首を捻られ、舌で転がされ、溢れる先走りを裏筋に塗りつけられるだけで気が狂いそうな快楽がセシルを襲った。
「う゛ぉお゛おお゛おぉっ♡♡♡」
「あっ、セシル君の方が先に出ちゃったねぇ」
衝動のままセシルが射精に至ると、男達は更に熱狂した。喉はますます圧迫され、抓るように乳首を捻られ、亀頭を執拗に撫で回される。セシルはくぐもった悲鳴をあげながら男達に弄ばれていた。
「じゃあぼくは~……!」
最後に残っていた男に腰を強く掴まれた瞬間、セシルは次に自分が何をされるのかを理解した。 頼むからやめてほしい、助けてほしい、これ以上はもう耐えられない、そう叫ぼうとしても意味のある言葉は全て嬌声に塗り潰される。
「ぼくは~中出し!」
男はそう絶叫すると、セシルの後孔へ陰茎を押し込んだ。ブチブチと皮膚が切れる嫌な音が響く。幾ら数日間慣らされているとはいえ、いきなり挿入されて耐えられるわけもなかった。
「ぎっああ゛あああぁあ゛!」
セシルは思わず絶叫するが、より開いた喉へと陰茎が容赦なく押し込まれてすぐに声を失う。その間もセシルに挿入している男は腰を激しく動かして快楽を得ていた。
「うぅ~最高! セシル君、出すぞ!出すぞッ! フィナーレだっ!」
そう男が叫ぶと同時に、内部に生暖かい感触が広がる。それに合わせて周囲の男もセシルに向かって射精した。褐色の膚が白濁に塗りつぶされていく。喉の奥にも出された精液が溢れていった。
「……お゛……ぇ…………」
「あ~今日も気持ちよかったねぇ」
「お疲れ様」
「楽しかったね」
全身から白濁を垂れ流しながら、光を失った目で周囲を見つめるセシルとは対照的に、男達は生き生きと談笑しながらセシルから離れていく。
「じゃあまた後でね、セシル君。ぼくたちご飯食べてくるから」
その言葉と同時にドアが閉められ、厳重に鍵が掛けられる。後には肢体を投げ出すように倒れたセシルだけが残された。
会社帰りに殴り書き。
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