カーテンコール・スクラップ
極秘に語られた証言2
何故彼がこんなことを、そんな気持ちで一杯です。
Q 愛島セシルさんのあのような関係はご存じでしたか?
A そんなの全然無いです。知っていたら止めていたと思います。
Q それは何故ですか?
A セシル君が誰を好きになるのか、それは自由です。でも、こんなことに繋がってしまうようなことをさせる人がセシル君を大事に出来るなんて思えない。それにセシル君にはもっと相応しい人が…………きっと、いた筈なんです。こんなことを僕が言ってもどうしようもないですね。すみません。
いえ、気にせず自由に話してください。
どうして分からなかったんだろう。僕達は気づいてあげられなかった……? 待ってください――そうです。ある日突然全てが変わった、そんな気がするんです。
Q 愛島セシルさんの様子が、ということでしょうか?
A いえ、セシル君だけじゃなくて、この事務所全部が。毎日の光景とか、仕事とか、打ち合わせ中に微妙な違和感があるんです。今考えてもその原因は分からない。でも、時折思っていました。僕達が見ていた景色はこんな風だったっけって………頭が痛い。すみません。何処まで話していましたか? 少し、分からなくなってしまって。
この件についてどう思われるかの見解を伺っていました。
ああ、そうです。何故彼がこんなことを――(以下略)